「THE CANDLE LIGHT」
製作者:鉄人37様
鉄人37号 (@tetujin37go) | Twitter
若干のホラー要素あり。プレイ時間は30分ほど。
短編ながら傑作。実写と手描きの融合したグラフィックで「悪魔に魅入られた、呪われたと噂される芸術家の洋館」の圧倒的な雰囲気作りに成功している。
横スクロールでロウソクに明かりを灯していくだけなのだが、ゲーム性がちゃんとある。
頭上にマークが表示されたらアイテムを調べたり火が灯せるのだが、このゲームは後に引き返す事はできないので、注意深く歩いていないと取り逃がす。物陰に隠れたロウソクも正確にカーソルを合わせる必要がある。
このゲームの大きな魅力。館の主である画家・ヘンリ―の絵画。
調べた絵画はメニュー画面のコレクションから閲覧でき、画家の身に何が起きたのか添えられた説明文でストーリーを把握するという流れ。
そして別の部屋に移動したときに表示される副題、たとえば「紳士の振る舞いを躾けられた蔵書室」といったテロップ、コンテニューするとランダムで流れる独白。
これらが貴族一家の物語の想像を膨らませる、実に耽美な演出になっている。
ゆったりした音楽が流れているので、あまり怖いとは感じなかった。
特にキャンドル、コレクション達成率100％で見れるエンディングの荘厳さ、神聖さの演出は圧巻。二週目からは時計を調べるとその地点からリスタートが可能。サクッとクリアできるのでぜひプレイしてご覧ください。
ゴシック、洋館、絵画、想像の余地があるストーリーなどのキーワードが好きなら最高に楽しめる。
雰囲気作りに徹底した、海外ゲーム的な空気が非常に好みだった。
